あらすじ

「エトワール:パリ・オペラ座バレエ団のダンサーたち」は、世界最高峰のバレエ団の伝統を讃え、練習風景、ツアーの一幕、スワン湖やラ・シルフィードなどクラシックバレエの公演を織り交ぜて描く。…

ネタバレ・あらすじ

舞台は麻薬、死ぬほどの恐怖は味わうし、満足は七割強、絶えず欲求不満、でもやめられないのだと語るエトワールもいれば、口下手だからダンサーになった、バレエは表現方法の一つだと語る者も。

オペラ座はレパートリーはクラシックの名作からモダンまで幅広く振付家が無名であっても才能が有れば起用する。

モダンの振付家は鏡に頼りすぎるのを避けるために隠す人もいるけれど、うまく使えば鏡は最高の相談役になる。

振付家、イリ・キリアンはオペラ座のダンサーたちを、優れた才能集団でクラシックバレエの最高峰、偉大な歴史があると語る。

しかし踊れなくなった時にバレエしか知らなかったら生きていけないので、全員がバカロレアを合格するほどに学業を大事にしている。

元エトワールはエトワールに指名された直後に妊娠が分かりキャリアが台無しと騒がれた、その娘ミテキも今はダンサーをしている。

また、ラ・シルフィードのけいこでは、シルフィードがあくまで男性にとっての理想の女性像で欲望では手が届かない理想なのだから、生の感情があってはならないと指導が入る。

ヌレエフはパのひとつひとつこだわり、彼の指導を受けたダンサーは、心を偽るなごまかすなと学んできたことが血となり肉となっていると語る。

エトワール達に引退後の計画を聞いてみると、事故で踊れなくなった時のためにバレエ教師の資格は持っているが決めていないという答えや、引退という現実に向き合うのは過酷と言う答えが返ってくる。

バレエ学校を含め24年在籍したエトワールは、バレエを極めるだけではダメ、いつも同じでは観客を満足させられないのではないか、エトワールにはバレエ団のレベルの維持という責務があると自信を振り返る。

とあるエトワールの引退公演の際、共演者は世代交代を感じ、最後の舞台で共演で共演することを喜んだ。

作中でインタビューを受けているエトワールの何人かも今は引退し、また振付家ベジャールは亡くなって久しい。

シビアに見えがちなドクメンタリーではあるが、舞台で踊ることを最高だと喜ぶ若いダンサーの笑顔にこのオペラ座の未来は明るいのだと感じる。

フランスのバレエの拠点はオペラガルニエとバスティーユの二つ。

海外公演時も到着の翌日に練習をするハードさ。

楽屋裏で出待ちをするのは日本特有だと語る。

そんなオペラ座のダンサーの階級は昇格制で四つ。

ただし、エトワールのみは総監督による指名。

彼らは踊ることに「愛」では言い尽くせない感情を抱き、全身を舞台上で燃焼させる。

ダンサーたちはクラシックとモダンを切り替る。

ダンサーは体を利用する仕事なのだから夜遊びは課題外。

それは犠牲ではなく舞台で多くの至福を得るための努力。

鏡の前で踊りながら常に欠点を探す。

自分の体に満足しているダンサーなんていない。

そんなオペラ座では、公演に急きょ代役を立てることがある。

一時間しか調整時間がなくても代役として入っていたダンサーは代役を務める。

そんなことができるのもナンテールにある付属学校のおかげ。

今でこそ全寮制ではないが、そこでは進級できるものは勝ち残ったものだけ。

プロになっても四階級の競争に勝ったものが生き残る世界に、弱者の居場所はない。

彼らは超人技肉体精神の強さとともに、精神を抑制する力を要求される。

この学校を楽しかったと語る者もいれば、人間性がか環境で強い性格になったというものいる。

確かに、精神的にハードな環境で、子供の頃から葛藤するのはつらいかもしれない。

そして、卒業生たちはオペラ座の団員試験を受けることになる。

バレエは家庭との両立は難しい。

多くの女性ダンサーは30代以降にその決断を下す。

心構えも必要だが母親になるのもまた強烈な感動なのだ。

演目白鳥の湖のコールド。

統一感の中で自己表現、ソロを踊るつもりでコールドを踊るようにと監督は求める。

指導者はソリストに自分の知識を伝えたければ愛情を持つこと。

一番尊いのは才能であり、自分たちは才能の擁護者だと自負している。

ミテキ・クドーの母は、娘を誇りに思う反面、バレエを目指すことに反対をした。

なぜなら、この仕事は成功した後でも落胆することがあり、勇気がないとできない。

ダンサーは孤独な職業。

人との交流はあれど基本的には孤独や振り落とされるかもしれない重圧を抱えている。

また、バレエ団は小さな社会で強烈な個性の集まり。

バレエ学校から顔なじみばかりで婚約者も親友もダンサーというのは少なくない。

エトワールは指名されたからと言ってうまくなるわけじゃない。

同じからだ同じ欠点を持ちながら責任が増えるだけ。

ラ・シルフィードの舞台稽古が始まる。

マイムの多数の作品だが今の人にもわかるように心がけている。

通し稽古は今まで別々に行っていたものを通すのだから大変。

そして本番はもっと大変。

オペラ座には付属学校以外からも、コンセルバトワールや契約したダンサーというのがいる。

また、舞台袖には急に代役が必要になった時のために準備しているダンサーもいる。

代役達は出番があるか不明にも関わらず、いつでも舞台に立てるように練習を怠らない。

とあるエトワールは、化粧をし衣装を着けると重圧でなく自由を感じる、舞台上で感じるのは魔法だと語る。

そして舞台の数分のために準備が行われるのもまた事実である。

振付家のベジャールは、オペラ座は変身し続けている。

今は最高の状態。

芸術監督がオペラ座の精神を理解し、ダンサーも訓練されている。

モダンもクラシックもこなす。

白鳥の湖とバウシュ、フォーサイス、キリアンを同時にやるのだと話す。

オペラ座で交響曲第九番の公演を控えた彼は、演目を、踊るコンサート、デモ行進、バレエじゃない。

スタジアムか円形劇場がふさわしい。

バレエ愛好家だけじゃなく一般大衆に見てほしい。

芸術に解説はいらない。

目の見えない人には作品の物語を語るよ。

人はみんな兄弟だと、と笑った。

でも総じて言えることはバレエを恋しく思うだろう事。

元エトワールは引退と同時にレッスンを止めた事を、馬鹿なことをしたと後悔していた。

体の筋肉が縮み、関節症が悪化してしまった。

急激にやめてはいけない。

彼らとバレエはへその緒と同じで急に切れるこのではない。

そして、あるエトワールは母親というフルタイムの仕事はどうかと語った。

花束を贈られたエトワールは、オペラ座を愛してください、価値ある宝だと、後輩たちに語った。

バレエの中で難しい課題は、反比例する肉体と精神のバランス。

知性が成熟したころには肉体がついていかなくなってしまうのだ。

まだ一番手でもない代役のダンサーは、踊れることは最高だと言う。

代役であきらめていた所にチャンスが来たのだ。

白鳥の湖のゲネプロが終わり、ダンサーたちはオペラ座を後にする。

バレエ曲とともに終幕。

エトワールのレビュー・感想:責務と憧れ 現在もバレエの最高峰として名高いオペラ座。

記録としても貴重であると同時に、この頃のオペラ座の精神は今も続いている。

彼らの語る言葉は、そしてそれはバレエや芸術のみならず、分野を越えて通用するものに聞こえる。

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